面談・契約

無料相談30分を、
顧問契約につなげる型。

無料相談の申込はあるのに、顧問契約につながらない。原因の多くは、話の上手下手ではなく「面談の型」がないことです。この記事では、事前準備から30分の時間配分、提案の伝え方、面談後のフォローまでを順番にまとめました。

執筆:長尾孝太郎(株式会社GSホールディングス 代表) / 最終更新: / 10分で読めます

この記事は、コンサル開業支援を提供する株式会社GSホールディングスが書いています。構成と下書きにAIを使い、公開前に数字と制度を出典の一次資料と照合しています。法令の個別の判断は専門家にご確認ください(編集方針)。

最初に結論

コンサルの初回面談は、①事前アンケートで数字を集める → ②30分を「目的確認・現状・方向性・次の一歩」に分ける → ③その場では契約を迫らず、提案書と期限をメールで送るの順に進めます。無料相談の役割は「悩みの整理」と「相性の確認」で、解決策を全部話す場ではありません。期待値がずれている相手とは契約しない判断も、長く続く顧問先をつくるうえで大切です。

自分の業界で成り立つか、10問の準備度診断(無料)で確かめる →

無料相談と有料の初回面談の違い:入口は無料相談30分が始めやすい

始めたばかりの時期は、無料相談30分を入口にし、契約後または有料の初回面談で深く診るのが進めやすい形です。

2つは役割が違います。混ぜてしまうと、無料相談が長引いたり、有料で話すはずの中身を無料で出し切ったりしがちです。

  • 無料相談(30分):相手の悩みを整理し、自分が力になれる相手かを確かめる場です。ゴールは「次の一歩」を決めることです。
  • 有料の初回面談(60〜90分):数字や資料を見ながら現状を診断し、具体的な打ち手を示す場です。単発の「診断セッション」として売る形もあります。

どちらを入口にするかは、相手の温度感で決めます。まだ名前が知られていない段階では、いきなり有料だと申込のハードルが高くなります。一方、紹介や発信で信頼がある程度できているなら、有料の初回面談から始めても成り立ちます。

有料の初回面談を設ける場合は、顧問契約に進んだら初回面談の料金を初月の顧問料に充てる、といったルールを決めておくと、相手も判断しやすくなります。

面談前の準備:事前アンケートで数字と悩みを集めておく

面談の質は、申込から当日までの準備で大きく変わります。事前アンケートで基本の数字と悩みを聞いておけば、30分を「状況の聞き取り」で使い切らずに済みます。

アンケートは、申込フォームか面談予約の確認メールで送ります。項目が多すぎると回答されないため、必須は5〜7問にとどめ、残りは任意にします。

区分聞く項目面談で使うポイント
基本情報業種、店舗数・拠点数、創業年数、従業員数自分の経験が当てはまる規模か
売上の数字月商または年商のおおよその幅、直近1年の増減伸びているか、落ちているか
業種ごとの数字例:美容室なら客単価・リピート率、飲食なら原価率・人件費率、不動産なら反響数・成約率どこが詰まっているかの当たりをつける
人の状況採用の状況、直近1年の退職者数売上より人の課題が先かを見る
一番の悩み今いちばん困っていること(自由記述)面談の最初に確認するテーマ
これまでの取り組み試したこと、外部の支援を受けた経験同じ提案を繰り返さない
相談の目的情報収集か、支援先を探しているか当日のゴールの置き方を変える

数字は「幅」で選べる形にすると答えてもらいやすくなります。正確な決算書は、契約後か有料の初回面談で見せてもらえば十分です。あわせて、相手の店舗や会社のホームページ、SNS、口コミを5分ほど見ておくと、当日の質問が具体的になります。

無料相談30分の時間配分とヒアリング質問例

30分は、4つのブロックに分けて進めます。時間の目安を決めておくだけで、話が脱線しても戻りやすくなります。

時間やること質問例
0〜5分目的確認:今日のゴールと流れを伝える「今日は30分で、悩みの整理と方向性のご提案までお話しします」「今日、何が分かれば来てよかったと思えますか」
5〜15分現状と悩み:アンケートをもとに深掘りする「その悩みはいつ頃から続いていますか」「数字でいうと、どこが一番変わりましたか」「これまで何を試して、どうでしたか」
15〜25分打ち手の方向性:自分ならどこから手を付けるかを示す「私が同じ状況だったときは、まず◯◯から見直しました」「優先順位をつけるなら、この2つです」
25〜30分次の一歩:相手が選べる形で示す「ご自身で進めるなら、まずこれを試してください」「一緒に進める場合の内容は、資料をメールでお送りします」

ヒアリングで大事なのは、相手に7割話してもらうことです。業界の先輩として話したいことは多いはずですが、最初の15分は聞くことに集中します。相手の言葉をそのまま繰り返し、「つまり◯◯が一番の課題ということですね」と要約して確認すると、相手は「分かってもらえた」と感じます。

15〜25分の方向性では、手順を全部説明しないのがコツです。「何から」「なぜ」までを伝え、「どうやって」の細部は顧問契約の中で一緒に進める部分として残します。出し惜しみではなく、相手の状況を詳しく見ないと正確に言えない部分だからです。

提案と料金の伝え方:その場で契約を迫らず、期限つきで送る

提案は面談の最後に口頭で概要を伝え、詳しい内容と料金は当日中にメールで送ります。その場で契約を迫らないほうが、結果として契約後の関係も長続きしやすくなります。

その場で迫らない理由は3つあります。

  • 顧問契約は数か月以上続く:勢いで決めた契約は、最初の数か月で「思っていたのと違う」となりやすい
  • 決める人が他にいる:共同経営者や家族、経理担当と相談したい社長は多い
  • 同業の評判に響く:同業の社長同士はつながっています。強引だったという話は広がりやすい

料金は、聞かれる前にこちらから伝えます。「一緒に進める場合は、月◯万円で、月2回の面談とLINEでのご相談です」と、金額と中身をセットで1文で言います。金額の決め方そのものは顧問料の決め方と相場で解説しています。

面談後のフォローは、次の順番で行います。

  1. 当日中:お礼メール。面談で聞いた悩みの要約、話した方向性、すぐ試せる1つの行動を書きます。
  2. 当日〜翌営業日:提案書。支援の範囲、面談の回数、連絡手段、期間、料金をA4で1〜2枚にまとめます。
  3. 期限を示す。「◯月◯日までにご返信いただければ、◯月から開始できます」と、空き枠や開始時期という事実を理由に期限を書きます。根拠のない期限や値引きで決断を急がせることはしません。
  4. 期限の数日前:1回だけ確認。「ご不明点はありませんか」と短く送り、返信がなければ追いかけすぎないようにします。

提案書の中身は、契約書の条件とそろえておくと、その後の手続きがスムーズです。契約書に入れる項目は顧問契約の始め方にまとめています。

契約しない方がいい相手の見分け方と、成果を約束しない伝え方

無料相談は、相手が選ぶ場であると同時に、こちらが相手を選ぶ場でもあります。次のサインがある相手とは、無理に契約しない方が双方のためです。

  • 成果の保証を求められる:「売上が上がらなかったら返金してほしい」など。顧問契約は業務を行う約束で、成果を約束するものではありません。
  • 期待値が大きくずれている:「1か月で人手不足を解決したい」など、こちらの経験から見て難しい期間や結果を求めている。
  • 自分で動く気がない:「全部やってほしい」が前提。助言をしても実行されなければ、結果は変わりません。
  • 自分の経験と業態・規模が合わない:経験のない業態や、大きく規模の違う会社。無理に受けると、価値を出しにくくなります。
  • 支払いの条件を何度も変えたがる:面談の段階で値引きや後払いの要求が続く。

成果を約束しない伝え方は、「約束できること」と「約束できないこと」を分けて話すことです。たとえば次のように伝えます。

  • 「お約束できるのは、月2回の面談で一緒に数字を見て、打ち手を決め、実行の振り返りをすることです」
  • 「売上の数字は、市場や実行の状況で変わるため、お約束はできません。そのかわり、毎月どこまで進んだかを数字で一緒に確認します」

断るときは、「今の状況なら、まずは◯◯をご自身で試されるのがよいと思います」と、相手に役立つ一言を添えます。断った相手から、後日あらためて相談が来ることもあります。

特定商取引法との関係:事業者向けでも一律に対象外とは限らない

事業者が営業のために結ぶ顧問契約は、特定商取引法の訪問販売・通信販売・電話勧誘販売の規定が適用されない場合があります。ただし、相手が個人事業主や法人だから一律に対象外、というわけではありません。消費者庁の法令解説では、この適用除外は「契約の目的・内容が営業のためのものである場合」に適用しない趣旨で、相手が事業者や法人であることだけで一律に除外するものではないとされています。また、一見事業者名の契約でも、主として個人用・家庭用のためのものなら原則として適用されるとしています。消費者庁のQ&Aでも、取引の種類や、相手の利益活動との関連性・目的などを総合的に見て判断すると説明されています。開業前の人や副業の個人を相手にする場合や、面談からその場で申込を受ける形の場合は、判断が分かれる可能性があります。自分の契約の形が当てはまるかは、弁護士に確認してください。

面談の型づくりにかかる作業と、任せる場合の選択肢

ここまでの内容は、自分で形にできます。ただし、実際に作るものは思ったより多くあります。

  • 事前アンケートのフォームと、予約確認メールの文面
  • 30分の面談台本(時間配分と質問リスト)
  • お礼メールと、期限の確認メールのひな形
  • 提案書のテンプレート(範囲・回数・連絡手段・期間・料金)
  • 面談の記録シート(悩み、数字、出た質問、結果)

そのうえで、最初の5〜10件の面談を記録し、どこで相手の反応が変わったかを見て台本を直していく必要があります。本業の店舗や会社を経営しながら進めると、型が固まるまでに数か月かかることも珍しくありません。また、型ができても、面談の申込自体が入ってこなければ使う場面がありません。申込が入る仕組みについては顧問先を集める仕組みのつくり方で解説しています。

自分で進める場合は、まず立ち上げ準備チェックリストで、面談の前に決めておくことを確認してください。

型づくりと集客の両方を外部に任せたい場合の選択肢として、当社のコンサル開業支援があります。面談の型づくりは立ち上げコンサル(代表と、経験のある財務コンサル)で一緒に行い、面談の申込が入る集客システム(記事・LP・無料の経営診断・LINE・面談予約・管理画面)は当社が作って毎月運営します(月30万円〜・税別、広告費は別、標準2年契約)。30分の無料オンライン相談では、その場で契約を求めることはありません。

よくある質問

無料相談は30分と60分のどちらがよいですか?

始めたばかりなら30分がおすすめです。申込のハードルが低く、悩みの整理と次の一歩を決めるには十分な長さです。数字や資料を見ながら深く診る時間は、有料の初回面談や契約後の面談で取ります。

無料相談で解決策を話しすぎると、契約されなくなりませんか?

「何から手を付けるか」と「なぜか」までは伝えて問題ありません。具体的な進め方の細部は、相手の状況を詳しく見ないと正確に言えないため、顧問契約の中で一緒に進める部分として残すのが自然です。

料金は面談のどのタイミングで伝えるべきですか?

面談の最後の「次の一歩」のところで、こちらから金額と支援の中身をセットで伝えます。詳しい内容は当日中に提案書として送ると、相手が落ち着いて検討できます。

検討期間はどのくらい設ければよいですか?

1〜2週間程度を目安に、開始できる時期や空き枠など事実にもとづく期限を示します。期限の数日前に1回だけ確認の連絡を入れ、返信がなければ追いかけすぎないようにします。

「成果が出なかったら返金してほしい」と言われたらどうしますか?

顧問契約は業務を行うことの約束で、成果を約束するものではないと説明します。そのうえで、約束できること(面談の回数、数字の確認、振り返り)を具体的に伝えます。それでも成果保証を求められる場合は、契約を見送る判断も必要です。

事業者向けの顧問契約にも特定商取引法は関係しますか?

営業のための契約であれば適用されない場合がありますが、消費者庁は、相手が事業者や法人であることだけで一律に除外するものではないとしています。開業前の人や個人を相手にする場合などは判断が分かれる可能性があるため、弁護士に確認してください。

NEXT STEP

業界の経験に、財務の目を。信頼されるコンサル事業を、2人で始める。

現場は社長、数字は財務コンサル。2店舗目や資金繰りまで相談に乗れる顧問サービスにして、顧問先を集める仕組みと立ち上げの助言は当社が担当します。月30万円〜(税別)・広告費は別。事例づくりにご協力いただける先着3社は、2年契約で初期費用0円です。

参考にした資料

30分の無料相談を予約する