業界別(美容室)

同業の美容室オーナーを、
顧問先として集める方法。

同業のオーナー向けに顧問を始めた。最初の数件は知り合いのつながりで決まった。でも、その後の相談が続かない。この記事では、紹介以外で顧問先になる美容室オーナーを集める方法を、入口・広告・発信の注意・商圏・最初の3か月の進め方に分けて整理します。

執筆:長尾孝太郎(株式会社GSホールディングス 代表) / 最終更新: / 11分で読めます

この記事は、コンサル開業支援を提供する株式会社GSホールディングスが書いています。構成と下書きにAIを使い、公開前に数字と制度を出典の一次資料と照合しています。法令の個別の判断は専門家にご確認ください(編集方針)。

最初に結論

美容室オーナー向けコンサルの集客は、オーナーが検索する経営の悩みに答える記事とInstagram・広告を入口にし、無料の経営診断とLINEでつながり、無料相談で提案する流れで作ります。発信では、顧問先の事例を出す前に書面で許可を取り、景品表示法とステルスマーケティング規制に沿って、ビフォーアフターも誇張しないことが前提です。あわせて、同じ商圏の店や、スタッフの採用で競合する店を同時に顧問にしない方針を先に決めておきます。

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顧問先になるオーナーは、どこで情報を探しているか

美容室オーナーが経営の情報に触れる場所は、検索・InstagramなどのSNS・組合・ディーラー・セミナー・同業の紹介に大きく分けられます。ただし、どこが一番多いかを示す公的な統計は見当たりません。ここでは確認できる事実と一般論を分けて整理します。

まず確認できる事実です。厚生労働省の「美容業の振興指針」(令和7年3月)によると、美容業の生活衛生同業組合は令和4年12月末時点で47都道府県すべてに設立されています。加入は営業者の任意です。組合の事業として、経営講習会や各種研修会、技術講習会、経営に関する相談会が挙げられています。また指針は、都道府県の生活衛生営業指導センターや日本政策金融公庫が、営業者への相談や指導を行うとしています。つまり、オーナーには公的な相談先もすでにあるということです。あなたの顧問は、それとは別の「同業の経営者の実体験」を価値にします。

場所よくありそうな場面(一般論)集客で気をつけること
検索スタッフの定着、値上げ、2店舗目、業務委託の導入など、具体的な悩みを調べるとき悩みごとに1記事で答える。結論を先に書く
InstagramなどのSNS同業の店やオーナーの発信を日常的に見るとき作品写真ではなく、経営の考え方と数字の見方を発信する
組合講習会や相談会で、制度や衛生、経営の情報を得るとき組合の場で営業してよいかは各組合の決まりに従う
ディーラー・メーカーの講習商材の仕入れ先から、講習会や他店の様子を聞くとき取引先の場を勝手に営業に使わない。協力するなら条件を書面で決める
セミナー・勉強会話を聞いて、人柄を確かめてから相談したいとき主催は準備の手間が大きい。入口がそろってから検討する
同業の紹介信頼できるオーナーから勧められたとき信頼は高いが、件数や時期を自分で決めにくい

「よくありそうな場面」は一般的な見立てで、利用割合を示すものではありません。

あなたの手元で一番確かな情報は、今の顧問先や知り合いのオーナーに「経営の情報をどこで見るか」を直接聞いた答えです。5人に聞くだけでも、入口をどこから作るかの判断材料になります。美容室オーナーがコンサルを始める全体の流れは美容室経営者がコンサルを始めるにはにまとめています。

入口を作る:オーナー向けの記事・無料の経営診断・LINE・無料相談

入口は「記事やInstagramで見つけてもらう → 無料の経営診断で課題を整理する → LINEでつながる → 無料相談で提案する」の4段で作ります。今すぐ相談しないオーナーとも、つながり続けるためです。

オーナー向けの記事:読まれそうなテーマ

記事は、オーナーが自分の店の悩みとして検索しそうなテーマから書きます。振興指針でも、経営上の問題点として最も多いのは「顧客数の減少」(51.6%)で、従業員が「不足」と答えた事業者は26.2%です。次の4つは、こうした悩みにつながるテーマです。

テーマ記事の例書くときの注意
再来・客単価2回目の来店につなげるカウンセリングの型、値上げの伝え方、メニューの組み方自店でやったことと、変わった数字を中心に書く
採用・定着求人の出し方、アシスタントの教育表、辞める前に気づくための面談給与や雇用の個別判断は社労士などの専門家に確認する前提で書く
業務委託・面貸し導入するか迷ったときの判断の観点、雇用との違いの整理契約形態の法的な判断は断定しない。弁護士・社労士への確認を添える
2店舗目・オーナーが現場を離れる出店前に見る数字、店長の育て方、オーナーの施術時間を減らす順番融資や資金繰りは財務の専門家と分担する前提で書く

題材は、顧問先や同業から実際に聞かれた質問を30個書き出すと集まります。1つの質問に1記事で答え、最後に無料の経営診断への案内を置きます。Instagramでは、記事の要点を画像数枚にまとめて投稿し、プロフィールから記事や診断へ案内すると、検索とSNSの入口を1つの流れにできます。

無料の経営診断:月の新規数と再来率、スタッフの人数と定着、オーナーの施術時間、毎月見ている数字などを10問ほどで聞きます。答えるだけでオーナーが自分の課題に気づける設問にすると、相談の前段として役立ちます。

LINE:診断の結果と、課題に合った記事を届けます。配信は月数回で十分です。

無料相談:30分程度、オンラインで、その場で契約を求めないことを申込み画面に書いておきます。オーナーは営業中に動けないことが多いので、定休日や営業後の時間帯を予約枠に入れると申し込みやすくなります。部品ごとの作り方とそろえる順番はコンサル集客の仕組みの作り方で解説しています。

広告でオーナーに届ける:Meta広告とGoogle検索広告

広告は、記事が検索で読まれるまでの時間を埋める役割です。Meta広告は「まだ検索していないオーナー」に、Google検索広告は「今まさに悩みを調べているオーナー」に届ける、と分けて考えると使い分けやすくなります。

Meta広告(Instagram・Facebook):美容室オーナーはInstagramを日常的に使う人が多く、相性のよい媒体です。管理画面では年齢や地域、属性や興味関心で配信先を絞れますが、選べる項目は時期によって変わり、美容師やお客様にも広く届きます。広告の1行目で「スタッフ3人以上の美容室オーナーへ」のように呼びかけ、読む人を文で絞るのが確実です。画像は作品写真ではなく、悩みと解決の手順が伝わるものにします。

Google検索広告:オーナーが経営の悩みとして検索しそうな語に出します。たとえば「美容室 経営 相談」「美容室 スタッフ 定着」「美容室 2店舗目 タイミング」「美容室 値上げ 伝え方」などです。これらは仮の例なので、キーワードプランナーで検索の量を確かめてから選びます。お客様や求職者が検索する語(「美容室 近く」「美容室 予約」「美容師 求人」など)はオーナーに届かないので、除外キーワードに入れておきます。

最初は少額で、無料の経営診断かLPに直接案内し、2〜4週間ほど反応を見ます。集客方法ごとの向き不向きはコンサルの集客方法5つの比較で整理しています。

発信の注意:事例の許可、景品表示法・ステマ規制、ビフォーアフター

発信で気をつけることは3つです。顧問先の事例は書面の許可を取ってから出す、広告であることを隠さない、ビフォーアフターで実際以上に良く見せない、の3つです。

1. 顧問先のサロンの事例を出すときの許可

  1. 店名・地域・数字は、書面で同意を得てから出す。伏せる場合も、店が分かる内装写真や細かい情報は載せない
  2. お客様やスタッフの写真は、店を通じて本人の了解を確かめる。店のInstagramに載っている写真でも、あなたの集客に転用してよいとは限らない
  3. 架空の事例や盛った数字は使わない。事例がまだないなら、自分の店で取り組んだことを書く

2. 景品表示法とステルスマーケティング規制

消費者庁によると、景品表示法は、サービスの内容を実際より著しく優良と示す表示(優良誤認)を禁止しています。故意でなく、誤って表示した場合も対象です。また、令和5年10月1日からは、広告であることが一般消費者に分からない表示(ステルスマーケティング)も景品表示法違反となりました。事業者がインフルエンサーなどの第三者に依頼・指示した投稿も広告に含まれ、規制の対象は依頼した事業者(広告主)です。顧問先のオーナーに紹介の投稿をお願いするなら、広告であることが分かる形にします。

体験談にも注意が要ります。消費者庁の「打消し表示に関する実態調査報告書」では、体験談を見た人は「大体の人が効果を得られる」と受け止めやすく、「個人の感想です」という注意書きに気づいても、その受け止めはほとんど変わらないとされています。「個人の感想です」と添えれば何でも書ける、わけではありません。景品表示法は一般消費者を守る法律で、オーナー向けのサービスにどこまで当たるかは取引の実態によりますが、根拠のない「売上が上がる」といった表現は避けるのが安全です。個別の判断は弁護士に確認してください。

3. ビフォーアフター表現の注意

ビフォーアフターは、ヘアスタイルの写真でも、顧問先の売上の数字でも、実際より良く見せると優良誤認のおそれがあります。具体的には次の点を守ります。

  • 写真は加工しない。照明や角度、撮影条件をそろえる
  • モデル撮影の作品を、来店客の仕上がりのように見せない
  • 数字のビフォーアフターは、期間・店の規模・取り組んだ内容を一緒に書く。うまくいった1店だけを「顧問先はこうなる」と見せない

美容師法や美容所の決まり、業務委託など、顧問として扱うときの注意点は美容室コンサルの注意点で解説しています。

商圏の重なり:同じ地域の店を顧問にしない設計

顧問先は、自分の店や他の顧問先と商圏が重ならない店から選ぶ方針を、集客を始める前に決めておきます。同じ地域の店を同時に支援すると、どちらにも本音の数字や施策を話しにくくなるからです。

美容室では、お客様の商圏に加えてスタッフの採用の範囲も重なります。美容師は近くの店へ移ることもあるため、同じ地域で求人を出し合う店を同時に顧問にすると、採用の相談そのものがしにくくなります。決めておきたいことは次の3つです。

  • 受けない範囲:自店と同じ駅・同じ市区町村の店は受けない、など。お客様の来店範囲と、スタッフが通勤する範囲の両方を目安にする
  • 顧問先どうしの範囲:同じ地域で2店目の申込みが来たら、先に契約した店を優先する、など
  • 伝え方:LPや無料相談の案内に「同じ地域の店は1店までお受けしています」と書いておく

この方針は広告の配信地域にも反映します。Meta広告やGoogle検索広告で自店の周辺を配信対象から外せば、受けられないオーナーからの申込みを減らせます。オンラインの面談を中心にすれば、遠方の店も対象にでき、商圏の重なりを避けやすくなります。

最初の3か月の進め方と、見る数字

最初の3か月は、1か月目に受け皿、2か月目に入口、3か月目に改善と進めます。件数が少ない時期なので、1か月の数字で判断せず、3か月の流れで見ます。

時期やること見る数字
1か月目LP・無料相談の申込みと予約・無料の経営診断を用意。商圏の方針と、事例の許可の書式を決める。知人のオーナーに試してもらう申込みから予約まで、実際に動くか
2か月目オーナー向けの記事を数本公開し、Instagramに要点を投稿。少額でMeta広告かGoogle検索広告を試す。LINEの配信を始める広告の表示回数・クリック、診断の回答数、LINEの登録数
3か月目数字が止まっている場所を1か所だけ直す。記事を足す無料相談の申込み、面談、契約の件数と、前の段階から進んだ割合

止まっている場所の見分け方は単純です。表示が少なければ入口が足りません。クリックが少なければ、広告の文や記事の題名がオーナーの悩みと合っていません。診断の回答や相談の申込みが少なければ、LPや診断の設問を見直します。一度に直すのは1か所だけにすると、何が効いたかが分かります。

作業量の目安も正直に書いておきます。LPと診断はそれぞれ数週間、記事は1本数時間〜1日、Instagramの投稿は1本1〜2時間、広告は週1回の確認が要ります。自分の店の営業と顧問先の面談に加えてこれを回すと、手が足りなくなるオーナーは少なくありません。顧問の商品と料金の決め方は美容室向けコンサルの商品と顧問料で解説しています。

集客の仕組みまで任せたいオーナーへ

ここまでの手順は、自分で一つずつ進められます。一方で、店の営業と顧問先の面談に時間を使いたいオーナーには、集客の仕組みを任せる方法もあります。

当社の美容室オーナー向けコンサル開業支援では、記事・LP・無料の経営診断・LINE・面談予約・管理画面・広告運用を当社が作り、毎月運営します。財務コンサルと組んだ立ち上げ支援もあわせて行います。料金は月30万円〜(税別、広告費は別)、標準は2年契約です。導入実績はまだありません。30分のオンライン無料相談では、その場で契約を求めることはありません。まずは10問の準備度診断で、今の準備状況を確かめてみてください。

よくある質問

美容室オーナー向けのコンサルは、紹介以外でどう顧問先を集めればよいですか?

オーナーが検索する経営の悩みに答える記事とInstagram・広告を入口にし、無料の経営診断とLINEでつながり、無料相談で提案する流れを作ります。紹介は続けながら、紹介以外の入口を少しずつ増やすと相談が途切れにくくなります。

美容室オーナー向けの記事は、どんなテーマが読まれやすいですか?

再来率や値上げ、スタッフの採用と定着、業務委託の導入、2店舗目などは、美容室の経営でよく話題になるテーマです。顧問先や同業から実際に聞かれた質問を書き出し、1つの質問に1記事で答えるのが近道です。

Meta広告で美容室オーナーだけに配信できますか?

属性や興味関心で絞れますが、選べる項目は時期によって変わり、美容師やお客様にも届きます。広告の1行目で「美容室オーナーへ」と呼びかけ、文でも読む人を絞るのが確実です。

顧問先のサロンの事例を発信に使ってもよいですか?

店名や地域、数字を出すなら書面で同意を得ます。お客様やスタッフの写真は店を通じて本人の了解を確かめます。架空の事例や盛った数字は使わず、期間や取り組んだ内容も一緒に書きます。

ビフォーアフターの写真を広告に使うときの注意は?

写真を加工しない、撮影条件をそろえる、モデル撮影の作品を来店客の仕上がりのように見せない、が基本です。実際より良く見せる表示は景品表示法の優良誤認のおそれがあります。個別の判断は弁護士に確認してください。

近くの美容室から顧問の申込みが来たらどうすればよいですか?

自店や他の顧問先と商圏やスタッフの採用範囲が重なる店は受けない方針を、集客を始める前に決めておくと迷いません。LPや相談の案内に方針を書き、広告の配信地域からも自店の周辺を外しておくと行き違いが起きにくくなります。

NEXT STEP

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参考にした資料

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