独立の方法

業界経験者が、
コンサルとして独立する方法。

コンサルの独立というと、会社を辞めて1人で始める姿を思い浮かべがちです。しかし、業界で結果を出してきた経営者なら、本業を続けたまま始める道もあります。この記事では、独立の型の選び方から、準備の手順、失敗しやすい点、独立前の確認項目までを順に解説します。

執筆:長尾孝太郎(株式会社GSホールディングス 代表) / 最終更新: / 10分で読めます

この記事は、コンサル開業支援を提供する株式会社GSホールディングスが書いています。構成と下書きにAIを使い、公開前に数字と制度を出典の一次資料と照合しています。法令の個別の判断は専門家にご確認ください(編集方針)。

最初に結論

コンサルとして独立するには、①自分の型を知る → ②テーマと相手を絞る → ③提供内容と料金を決める → ④体制と手続きを整える → ⑤集客の入口を作るの順に進めます。業界経営者は本業を続けながら兼業で始められるのが強みです。一方で、時間の確保と、財務・数字の分野を誰が担うかを先に決めておかないと、つまずきやすくなります。

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コンサルとして独立する3つの型

コンサルの独立は、出身によって「強み」と「足りないもの」が大きく変わります。まず自分がどの型かを確認しましょう。

型強み足りなくなりやすいもの
会社員から独立特定の職種(営業・人事・ITなど)の実務経験経営者としての判断経験、収入が途切れるリスクへの備え
コンサルファーム出身課題整理や資料作りの型、分析の手法特定業界の現場感、ファームの看板がない状態での集客
業界経営者が兼業で独立同業の社長と同じ目線、数字で示せる自社の実績、本業の収入使える時間、財務・数字の専門知識、集客の仕組み

独立の情報の多くは、会社員やファーム出身の人を想定しています。この記事では、3つ目の業界経営者が本業と並行して始める型を中心に解説します。同業の社長と同じ悩みを通ってきた経験は、それだけで相談したい理由になります。

独立してよいかの目安は、「同業の社長から相談を受けたことがあるか」です。頼まれて助言したことが何度かあるなら、あなたの経験にはお金を払ってでも聞きたい価値がある可能性があります。逆に一度もないなら、まずは身近な同業の社長に話を聞き、どんな悩みに応えられるかを確かめるところから始めましょう。

なお、事業としての組み立て方(商品・顧問料・面談の型)は同業向けコンサルの始め方で詳しく解説しています。この記事は「独立してよいかの判断と準備」に絞ります。

独立までの手順5ステップ

独立は、勢いで看板を出すより、次の5つを順に固めるほうが失敗を減らせます。

  1. 自分の型と強みを確認する:数字で示せる結果を3つ書き出します。「売上を伸ばした」ではなく「2年で客単価を○%上げた」のように具体的にします。
  2. テーマと相手を絞る:「(業種)で、(規模)の社長の、(悩み)を支援する」の1文にします。数年前の自分と同じ段階の社長を選ぶと、話が通じやすくなります。
  3. 提供内容と料金を決める:面談の回数、連絡の手段、毎月渡す資料、契約期間を決めます。料金の考え方は顧問料の決め方と相場を参考にしてください。
  4. 体制と手続きを整える:個人で始めるか、今の会社の新しい事業として始めるかを決めます。誰と組むか、契約書のひな形も用意します。
  5. 集客の入口を作る:紹介だけに頼らず、記事・無料診断・LINE・面談予約など、相談が来る入口を用意します。方法ごとの向き不向きはコンサルの集客方法の比較にまとめています。

手続きについて補足します。国税庁によると、個人で新たに事業を始めた場合は「個人事業の開業届出書」を、事業を始めた年分の確定申告期限までに税務署へ提出します。e-Taxでも書面でも提出できます。今の会社の事業として始める場合は扱いが変わるため、どちらが合うかは税理士に確認してください。

資金面では、日本政策金融公庫の創業融資のように、これから事業を始める人や開業後の税務申告が2期未満の人を対象とした制度もあります。ただ、コンサルは大きな設備が要らない事業です。借りる前に、本当に必要な資金かを見直しましょう。

経営者が本業と並行して始めるときの時間と体制

兼業で独立するなら、「コンサルに使う時間」を先に決め、本業を回す体制を整えてから始めます。

本業の収入があるため、焦って安い仕事を受けずに済むのが兼業の利点です。その反面、本業が忙しい月にコンサルの対応が遅れると、信頼を失いやすくなります。次の点を事前に決めておきましょう。

  • 月に使える時間:面談・準備・連絡対応を合わせて、月に何時間をコンサルに回せるか
  • 本業を任せる人:自分が抜けても店舗や現場が回るか。任せる範囲と報告の方法
  • 受け持つ顧問先の上限:時間から逆算して、最初は少数に絞る
  • 同業との関係:同じ商圏の競合を支援するか。支援しないなら、地域や規模で線を引く
  • 連絡の返信の目安:「平日48時間以内」など、守れる約束にする

最初の3か月は、顧問先を増やすより「型を作る期間」と考えるのがおすすめです。面談で何を聞き、何を見せ、どう提案したかを毎回記録します。うまくいった流れを残しておくと、本業が忙しい月でも面談の質を保ちやすくなります。

時間が一番かかるのは、実は面談より集客と事務です。記事を書く、広告を回す、予約を調整するといった作業を自分で抱えると、本業もコンサルも中途半端になりがちです。どこまで自分でやり、どこから人に任せるかを、始める前に線引きしておきましょう。

独立コンサルが失敗しやすいパターン

独立コンサルのつまずきは、「腕がない」より「準備の抜け」から起きることが多くあります。代表的なパターンは次の5つです。

  • 相手を絞らない:「中小企業全般」を対象にすると、誰にも響かない発信になります。
  • 紹介だけに頼る:最初の数社は紹介で決まっても、紹介はいつか途切れます。相談の入口を別に持っておきます。
  • 自分の成功体験を押しつける:自社でうまくいった方法が、相手の店の規模や地域で通じるとは限りません。
  • お金の相談に答えられない:社長の悩みは、最後は資金繰りや利益の話に行き着きます。ここで答えに詰まると、信頼を損ねます。
  • 契約条件があいまい:面談の回数、範囲外の相談、解約の条件を書面にしていないと、後からもめる原因になります。

3つ目については、中小企業庁の中小企業白書(2022年版)も参考になります。経営者の支援では、支援者が答えを押しつけるのではなく、対話と傾聴で経営者自身の「腹落ち」を促すことが大切だとされています。過去の成功体験が、課題に向き合う妨げになる場合があることにも触れています。業界の先輩として話すほど、この点には気をつけたいところです。

契約については、フリーランス・事業者間取引適正化等法が2024年11月1日に施行されました。従業員を使わずに業務委託を受ける人や、そうした人に仕事を頼む事業者に関わるルールです。発注時の取引条件の明示や、報酬の支払期日などが定められています。自分の立場で何が当てはまるかは、公正取引委員会の案内を確認し、必要に応じて弁護士に相談してください。

独立したのに相談が来ない場合の原因と対策は、コンサルに顧客が来ない理由で詳しく解説しています。

財務・数字の分野をどう補うか(提携という選択肢)

財務・数字の分野は、自分で一から学ぶより、経験のある財務の専門家と組んで補うのが現実的です。

業界経営者の強みは、現場・集客・採用・人の育て方といった「実務の知恵」です。一方で、顧問先の社長からは資金繰り、融資、利益の管理といったお金の相談もよく寄せられます。ここを1人で抱えようとすると、準備に時間がかかり、独立が遠のきます。

補い方よい点気をつける点
自分で学ぶ外部とのやり取りが要らない身につくまで時間がかかり、本業と両立しにくい
必要なときだけ紹介する始めやすい顧問先から見ると窓口が分かれ、提案に一貫性が出にくい
財務の専門家と提携する業界の実務とお金の両面を1つのチームで提案できる役割と報酬の分け方を、書面で決めておく必要がある

提携先を選ぶときは、次の点を確かめておくと安心です。

  • 中小企業の資金繰りや融資の相談に、実際に関わってきた経験があるか
  • あなたの業界の数字(原価・人件費・客単価など)の見方に関心を持ってくれるか
  • 顧問先の社長に、専門用語を使わずに説明できるか
  • 連絡の速さや面談への同席など、動き方の相性が合うか

提携するときは、担当範囲、報酬の分け方、誰が請求するか、顧問先への説明のしかたを最初に決めます。税務申告や法律の相談など、資格が必要な業務は資格者に任せ、自分たちは踏み込まないようにしましょう。

独立前のチェックリスト

次の項目にすべて答えられれば、独立の準備はおおむね整っています。答えに詰まる項目から手をつけましょう。

  • 数字で示せる自分の結果を3つ言える
  • 支援する相手を「業種・規模・悩み」の1文で言える
  • 面談の回数、連絡手段、契約期間、料金が決まっている
  • 個人で始めるか、会社の事業として始めるかを決め、税理士に相談した
  • 月にコンサルへ使える時間と、受け持つ顧問先の上限が決まっている
  • 自分が抜けても本業が回る体制がある
  • 財務・数字の相談を誰が受けるかが決まっている
  • 契約書のひな形があり、範囲外の相談や解約の条件を書いている
  • 紹介以外の相談の入口(記事・診断・LINE・予約など)がある

より細かく確認したい方は、立ち上げ準備チェックリスト(20項目)や、10問で今の準備度が分かる無料の準備度診断を使ってみてください。

集客の仕組みまで任せたい方には、当社の「コンサル開業支援」という選択肢もあります。経験のある財務コンサルと組む立ち上げ支援と、記事・LP・無料診断・LINE・面談予約などの集客システムの構築・運営をまとめて行います。料金は月30万円〜(税別・広告費別)です。まずは30分の無料オンライン相談で、独立の進め方を一緒に整理できます。その場で契約をお願いすることはありません。

よくある質問

本業の会社を経営しながら、コンサルとして独立できますか?

できます。本業の収入があるぶん、焦らずに顧問先を選べるのが利点です。ただし、コンサルに使う時間と、本業を任せる体制を先に決めておく必要があります。

コンサルとして独立するのに資格は必要ですか?

経営コンサルに必須の資格はありません。ただし、税務申告や法律の相談など、資格が必要な業務には踏み込まないよう注意し、必要に応じて税理士や弁護士につないでください。

個人で始めるのと、今の会社の事業として始めるのは、どちらがよいですか?

税金や手続き、本業との関係によって向き不向きが変わります。個人で始める場合は開業届の提出が必要です。どちらが合うかは、税理士に確認してから決めることをおすすめします。

独立に向けて、融資を受けるべきですか?

コンサルは大きな設備が要らないため、まずは借りずに始められるかを検討するのが一般的です。資金が必要な場合は、日本政策金融公庫の創業融資など、創業期の人を対象にした制度があります。

財務の知識に自信がありません。独立は難しいですか?

難しくはありません。財務の分野は、経験のある財務の専門家と提携して補う方法があります。役割と報酬の分け方を、事前に書面で決めておくことが大切です。

NEXT STEP

業界の経験に、財務の目を。信頼されるコンサル事業を、2人で始める。

現場は社長、数字は財務コンサル。2店舗目や資金繰りまで相談に乗れる顧問サービスにして、顧問先を集める仕組みと立ち上げの助言は当社が担当します。月30万円〜(税別)・広告費は別。事例づくりにご協力いただける先着3社は、2年契約で初期費用0円です。

参考にした資料

10問で準備度を診断する(無料)