業界別(ネイルサロン)

ネイルサロン向けコンサルの、
内容と顧問料の決め方。

「ネイリストが辞めない秘訣は?」「施術から離れられたのはどうして?」。同業のオーナーから聞かれるその経験は、月額の顧問サービスになります。この記事では、ネイルサロンを経営してきた方が、顧問の中身と顧問料を決める手順を、計算例と公的な資料をまじえて解説します。

執筆:長尾孝太郎(株式会社GSホールディングス 代表) / 最終更新: / 11分で読めます

この記事は、コンサル開業支援を提供する株式会社GSホールディングスが書いています。構成と下書きにAIを使い、公開前に数字と制度を出典の一次資料と照合しています。法令の個別の判断は専門家にご確認ください(編集方針)。

最初に結論

ネイルサロン向けコンサルは、自分のサロンで数字を示せるテーマを1つ選び、期間ごとの進め方を決めてから、面談回数・随時相談・契約期間で顧問料を決めるのが近道です。ネイルサロン向けの顧問料に公的な相場はありません。小さなサロンが相手なら、顧問料が顧問先の利益の何割になるかを計算してから金額を決めます。労務・税務の判断は扱わず、技術講習を含めるなら範囲を契約書に書いておきます。

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商品は「自分のサロンで数字を示せるテーマ」から1つ選ぶ

最初の商品は、あなたのサロンで「始める前と後」の数字があるテーマから1つ選びます。ネイルサロンの悩みは集客から採用まで幅広いですが、全部を扱う顧問より、得意な1つに絞った顧問のほうが価値が伝わります。

ネイルサロンは、開業の許可もネイリストの資格もいらない業態です(滋賀県の案内による)。厚生労働省は、ネイルだけを行う場合は美容師法でいう「美容」に含まれないという考え方を示しています。参入しやすいぶん、技術の差より経営の工夫で差がつきやすい業界だと言えます。同業のオーナーが「経営の型」を求める理由もここにあります。

テーマ顧問で扱う内容の例結果を示す数字の例
集客とリピート新規の入口(予約サイト・SNS・紹介)の整理、次回予約の取り方、付け替え時期の案内、来なくなった人へのフォロー新規数、次回予約率、3か月以内の再来率
ネイリストの採用・教育・定着求人文と面接の質問、入店後の教育表、技術チェックの基準、評価と給与・歩合の決め方応募数、デビューまでの期間、1年後の在籍率
メニュー設計と単価・施術時間定額デザインとアートの組み立て、オフや長さ出しの料金、メニューごとの施術時間の基準客単価、1時間あたりの売上、予定時間内に終わった割合
多店舗化と店長育成2店舗目の判断基準、店長の選び方と任せ方、店ごとの数字の見方店舗数、店ごとの売上と利益、店長の定着
オーナーが施術から離れる仕組みオーナーの指名客の引き継ぎ方、仕事の棚卸しと任せる順番、毎週の数字の報告の型オーナーの施術時間の減り方、オーナー不在日の売上

表の数字は「何を見せれば伝わるか」の例です。手元に記録が残っているテーマを選びましょう。顧問サービスを始めるまでの全体の流れはネイルサロン経営者がコンサルを始めるにはで解説しています。

テーマごとの進め方の例(期間ごとに何をするか)

顧問先が申し込みやすいのは、「最初の数か月で何をするか」が見える商品です。テーマごとに、期間ごとの進め方を表にしておきます。

テーマ1か月目2〜3か月目4〜6か月目
集客とリピート新規の入口ごとの数と、2回目に来た人の割合を整理次回予約の声かけと、付け替え時期の案内の手順を決める再来率を毎月見て、案内の内容と時期を直す
採用・教育・定着辞めた人の理由と、今いるネイリストの声を聞き取る求人文・面接の質問・デビューまでの教育表を作る評価の基準と、月1回の面談の仕組みを整える
メニューと単価・施術時間メニューごとの売上と実際の施術時間を集計メニューと料金を組み直し、時間の基準を決める1時間あたりの売上を見て、予約枠の組み方を直す
多店舗化と店長育成本店の数字と、オーナーがいないと回らない仕事を洗い出す店長候補を決め、任せる仕事の順番を決める店ごとの数字の報告と会議の型を作る
オーナーの施術離れオーナーの1週間の予約と仕事を書き出す指名客の引き継ぎ先と、任せる仕事を決めるオーナーの施術日を減らし、毎週の報告で確かめる

メニューと施術時間のテーマでは、時間を縮めることだけを目標にしないよう伝えます。厚生労働省の指針では、施術前に健康被害のリスクを説明し、器具を使用後に消毒することが求められています。説明や消毒の時間を削る方向の提案は、顧問としてしないでください。

オーナーの施術離れは、指名客が多いほど時間がかかります。6か月で終わらせる前提にせず、引き継ぎの進み具合を見て期間を延ばせる形にしておくと安心です。

顧問料は「面談回数・随時相談・期間」と自分の時間から決める

顧問料は、①月の面談回数と時間 ②面談以外の相談(随時相談)の範囲 ③契約期間の3つを先に決めると、金額を出しやすくなります。

  • 面談回数:月1回か2回か、オンラインか店舗訪問か。サロンは営業中に時間を取りにくいので、定休日や開店前に設定することが多くなります。訪問なら移動時間も入れます。
  • 随時相談:LINEなどで相談を受けるか。受けるなら、返信の目安(例:営業日2日以内)と、相談できる内容を決めます。
  • 期間:再来率や在籍率は数か月たたないと変化が見えません。最初の契約は半年〜1年を目安に考えます。

次に、1か月に使う時間を見積もります。面談、事前の数字の確認、資料づくり、随時相談の対応を合計し、自分の1時間あたりの目安を掛けると下限が見えます。たとえば月8時間かかり、1時間1万円を目安にするなら8万円です(仮の数字による計算例です)。

ネイルサロン向けの顧問料について、公的な統計や相場はありません。参考に、発注先の比較サイトにある美容業界向けコンサル会社の一覧を確認しました(2026年10月23日)。ネイル専門と明記した会社は見当たりませんでしたが、美容室やエステ向けの公開料金の例として次のようなものがあります。

  • 顧問コンサルティング:月額10万円〜
  • 標準のプラン:月額25万円〜
  • 6か月の期間設定で49万9,800円〜
  • オンラインのお試し:90分で2万2,000円〜

いずれも税込か税抜かの記載はなく、内容も単位もそろっていません。ここから相場を決めることはできないので、あなたの商品の中身と時間から決めるのが基本です。顧問料の考え方の全体はコンサルの顧問料の決め方と相場にまとめています。

小さなサロンが払える顧問料の考え方(計算例)

小さなサロンが相手のときは、顧問料が顧問先の利益の何割になるか、取り戻すにはどれだけ売上を増やす必要があるかを先に計算します。ネイルサロンは1〜2人で営むところも多く、大きな顧問料は払いにくいからです。

以下はすべて仮の数字です。

  • 顧問先:ネイリスト2人のサロン。月の売上120万円、来店は月200人、手元に残る利益は月12万円(仮)
  • 顧問料:月5万円(仮)

この場合、顧問料は月の利益12万円の4割を超えます。顧問の効果が出るまでの数か月は、オーナーの手取りが大きく減る計算です。

次に、取り戻すのに必要な売上を考えます。増えた売上のうち、材料費や歩合を払った後に残る割合を仮に5割とします。顧問料5万円を取り戻すには、月10万円の売上増が必要です。来店200人のままなら、客単価を500円上げれば届く計算になります。

この計算を顧問先と一緒にすると、「その単価アップは現実的か」「何か月で届きそうか」を話し合えます。届きにくいと分かれば、面談を月1回にして顧問料を下げる、期間を3か月に区切るなど、商品の形を変えて合わせます。数字は顧問先ごとに違うので、最初の面談で売上と利益を聞いてから提案するのが誠実です。小さなサロンの見つけ方は顧問先になるネイルサロンの集め方で解説しています。

財務コンサルとの分担と、料金をまとめる・分ける方法

サロンの現場の仕組みはあなたが、お金の判断は財務コンサルが受け持つと、顧問先に出せる提案の幅が広がります。ネイルサロンなら、次のように分けると分かりやすくなります。

  • あなたが担当:集客とリピート、採用・教育・定着、メニューと単価・施術時間、店長育成、オーナーの仕事の任せ方
  • 財務コンサルが担当:資金繰り、2店舗目を出すときの資金計画と融資、歩合や給与の変更が利益にどう効くかの確認

料金は、まとめる(どちらかが1つの顧問料で請求し、決めた割合で相手に支払う)か、分ける(それぞれが顧問先と契約する)かの2つです。まとめると顧問先の窓口が1つで済み、分けると責任の範囲がはっきりします。

どちらの場合も、担当範囲・顧問料の分け方・請求する人・顧問先への説明のしかたを、始める前に書面で決めます。詳しくは財務コンサルとの提携方法をご覧ください。

顧問料に含めない範囲(労務・税務・技術講習)

ネイルサロンの顧問では、労務と税務の判断は扱わず、技術講習を含めるなら範囲と責任をはっきりさせると決めておきます。

労務:ネイルサロンでは、ネイリストを雇用ではなく業務委託で迎えることもあります。2024年11月からは、フリーランスとの業務委託に共通のルールを定めた「フリーランス・事業者間取引適正化等法」が施行されています。雇用か業務委託か、その条件で問題がないかの判断は、社会保険労務士や労働局の窓口に確認してもらいます。顧問は「どの働き方を選ぶか考える材料を出す」までにとどめます。

税務:経費の扱いや申告の判断は、税理士の業務です。顧問として個別の判断はせず、税理士につなぎます。

技術講習:ネイルに国家資格はなく、技術の教え方は自由です。ただ、国民生活センターはサロンでの施術による爪の化膿やかぶれなどの危害を公表しています。講習を顧問に含めるなら、顧問料のどの部分か、施術の責任は顧問先のサロンにあることを契約に書きます。薬剤の扱いや衛生は、厚生労働省の指針に沿って教えます。

広告の表現や施術トラブルへの備えも含め、注意点はネイルサロンコンサルの注意点と扱わない範囲にまとめています。

契約に書く要点と、仕組みづくりを任せる選択肢

顧問契約は、やること・やらないこと・期間・料金が読めば分かる形にします。ネイルサロンの顧問なら、少なくとも次の項目を入れます。

  • 扱うテーマと、期間ごとに行うこと(進め方の表)
  • 扱わない範囲(労務・税務・法律の判断など)と、技術講習を含めるかどうか
  • 面談の回数・時間・方法と、随時相談の手段・返信の目安
  • 契約期間、更新、途中でやめるときの扱い
  • 顧問料、支払日、訪問時の交通費の扱い
  • 秘密保持と、顧問先のお客様の個人情報を受け取らないこと

「再来率が◯%上がる」のような成果の約束は書かず、取り組む内容を約束する形にします。契約書の作り方は顧問契約の始め方で解説しています。契約書は、必要に応じて弁護士に確認してもらいましょう。

ここまでは、オーナー自身で決められます。まず1つのテーマで進め方の表を作り、知り合いのオーナー1〜2人に見てもらうのが現実的な一歩です。一方、顧問先に見つけてもらうための記事・LP・無料診断・LINE・広告運用の準備と毎月の運営は、サロン経営と並行すると負担が大きくなります。集客の仕組みまで任せたい方向けに、当社(株式会社GSホールディングス)では財務コンサルとの立ち上げ支援と集客システムの構築・運営をセットにしたネイルサロン向けのプランを月30万円〜(税別、広告費は別)でご用意しています。30分のオンライン無料相談で、その場で契約を求めることはありません。

よくある質問

ネイルサロン向けコンサルの顧問料の相場はいくらですか?

公的な統計はなく、相場を断定できる情報はありません。比較サイトにある美容業界向けの公開料金も、月額10万円〜、6か月で49万9,800円〜など内容と単位がばらばらです。面談回数・随時相談・期間と、それにかかる時間から自分で決めるのが基本です。

小さなサロンにも顧問を提案してよいですか?

提案できますが、顧問料が相手の利益の何割になるか、取り戻すにはどれだけ売上を増やす必要があるかを一緒に計算してからにしましょう。届きにくい場合は、面談回数や期間を減らした形を用意します。

ネイルの技術講習を顧問に含めてもよいですか?

含めることはできます。ただし、顧問料のどの部分が講習か、施術の責任は顧問先のサロンにあることを契約に書いておきます。衛生や薬剤の扱いは厚生労働省の指針に沿って教えます。

業務委託のネイリストの契約について相談されたらどうしますか?

雇用か業務委託かの判断や契約条件の確認は、社会保険労務士や労働局の窓口に相談してもらいます。2024年11月からフリーランスとの取引のルールを定めた法律も施行されているため、専門家への確認をすすめます。

最初の商品はいくつのテーマで作るべきですか?

1つで始めるのがおすすめです。自分のサロンで始める前と後の数字を示せるテーマを選ぶと、顧問先に価値が伝わりやすくなります。

NEXT STEP

業界の経験に、財務の目を。信頼されるコンサル事業を、2人で始める。

現場は社長、数字は財務コンサル。2店舗目や資金繰りまで相談に乗れる顧問サービスにして、顧問先を集める仕組みと立ち上げの助言は当社が担当します。月30万円〜(税別)・広告費は別。事例づくりにご協力いただける先着3社は、2年契約で初期費用0円です。

参考にした資料

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